技術情報

• インストールと64ビット環境
• 再インストールとアップデートインストール
• 暗号化処理
• 圧縮処理
• 鍵・パスワード・ライセンスキーの保管
• アプリケーションデータ
• ショートカットファイル
• クリップボード自動○○化
• 右クリックで渡せるファイル数の制限
• 関連付けファイル
• 鍵ファイルのフォーマット
• 統合アーカイバ

インストールと64ビット環境

1. .NET Framework 3.5 Service Pack 1のインストール
   インストーラの指示に従ってインストールしてください。
   
   
2. ライセンスキーをインストールする場合は、J#ライブラリをインストールします。
   アプリの使用開始後(フリー状態)でも、必要になった時にインストールできます。(アプリの再インストールは不要)
   Visual J# 2.0 再頒布可能パッケージ Second Edition (x86)のインストール
   インストーラの指示に従ってインストールしてください。
   ６４ビット用はこちら。
   動作リストには載っていませんが、Windows 2008 Serverでの動作を確認。こちらは、参考までに。
   
   
3. Visual J# 2.0 再頒布可能パッケージ Second Edition 日本語 Language Pack (x86) のインストール
   インストーラの指示に従ってインストールしてください。
   ６４ビット用はこちら。
   
   
4. Microsoft SQL Server Compact 3.5 Service Pack 2
   インストールについては、ダウンロードページの中段以降にある、注意書きを参照してください。
   簡単に説明すると、このページで取得したファイル(SSCERuntime-JPN.exe)を実行して、更にファイルを展開後、
   32ビット環境で実行する場合は、32ビット用のインストーラSSCERuntime_x86-JPN.msiを適用します。そして、
   64ビット環境で実行する場合は、更に64ビット用のインストーラSSCERuntime_x64-JPN.msiも適用します。
   本アプリでは、SQL Compactの実行に必要なdllをアプリケーションとともにインストールしているため、32ビット環境では
   SQL Compactをインストールしなくても動作可能ですが、64ビット環境では前述のWOWで動作するため、
   64ビット用のインストールと、そのための32ビット用もインストールします。
   
   
5. 必要な全てのインストールを完了後、本アプリのSetup.exeを実行します。

再インストールとアップデートインストール

• 再インストール
  アンインストール後に同じSetup.exeを使用してインストールする方法です。
  データベースと、app.configは削除されないため、インストール後はアンインストール前の環境を引き継いで使用可能です。
  再インストールに使用するSetup.exeを新版のにしても同様です。(この場合はアップデートインストールもできます)
• アップデートインストール
  旧版をアンインストールせずに、新版のインストーラでインストールする方法です。
  プログラムのみアップデートするため、データベース・app.configは、引き継いで使用可能です。
  アンインストール・データコンバートする手間がありません。

暗号化処理

公開鍵暗号方式

RSA　 鍵長は1024～4096bitで任意(デフォルトは2048)
　　　これは2011年時点で、RSA1024bitの安全性が懸念されているための対応です。
　　　ベリサインなどのデジタル証明書も、2048bit化が進んでいます。

共通鍵暗号方式

AES 　鍵長は256bit

3DES  鍵長は192bit

DES　 鍵長は64bit

各方式とも、実装時点での最長値です。

圧縮処理

• 本アプリでの圧縮は、フォルダ単位のアーカイブを主目的としています。
  アーカイブの単位として、一括・フォルダ単位・ファイル単位　をオプション設定しています。
• 外部アーカイバを用いて圧縮したファイルも本アプリで暗号化・復号化できます。
  パスワードつきファイルは、統合アーカイバ使用時は、復号化時に解凍可能です。
• 「圧縮暗号ファイルビューワ」は、圧縮暗号ファイル(～.zip.enc)・圧縮ファイル(~.zip)・暗号ファイル(～.enc)の
  中身を確認するのに使用します。
  
  ファイルをダブルクリックし、ファイルの中身をリスト表示します。
  
  この状態から、中身のファイルをダブルクリックすると、関連付けされているアプリケーションが起動します。
  (上図だとGIFファイルがリストアップされてるので、「Windows標準のフォトギャラリー」か、他の対応アプリケーションが起動)
  解凍ファイルは、｢インストールパス\TEMP」に一時的に展開するので、何らかの編集後に保存した場合は、そちらを参照してください。
  あるいは、｢名前をつけて保存｣などで、別な場所へ保存してください。
  なお、一時展開した解凍ファイルは、別ファイル/フォルダの選択・ビューワ終了で削除します。
• 圧縮暗号ファイルの日付
  J#ライブラリで付与できるのが単一の日付のため、対象ファイルの最終更新日時を元にZIPを作成しています。
  解凍後の更新日時と作成日時は、それにもとづいて付与しています。(解凍日時ではない)
  暗号化前のファイルをタイムスタンプまで保持したい場合は、カスタマイズオプションの「ファイル・フォルダをまとめて暗号化」
  を使用することで対応します。
  

鍵・パスワード・ライセンスキーの保管

公開鍵

暗号化して保管しています。
個人用鍵は、オプション設定で、DPAPIかAESの選択になります。
共用鍵・グループ鍵は、AESです。
AESは、前述の暗号化処理と同じものです。DPAPIは、PCの固有情報から暗号化するため
そのPCでしか復号できない方式です。
暗号データが何らかの手段で盗難されても比較的安全な反面、ディスククラッシュなどで
別PCでレスキュー作業をしても、復号できないリスクがあります。(データベースの定期的なバックアップを推奨します)

パスワード

ハッシュ化して保管しています。
方式は、HMAC-SHA512です。
これは不可逆値(この値からは元の情報には戻せない)なので、パスワードそのものがわからない限り、
盗難されても現実的な解読は不可能とされています。

ライセンスキー

暗号化して保管しています。
DPAPIを使用しているため、上記の通り、他のPCでは復号できない為、ライセンスキーの保護になります。

アプリケーションデータ

ショートカットファイル

右クリック

Vista システムドライブ:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\SendTo
XP    システムドライブ:\Documents and Settings\ユーザ名\SendTo

スタートアップ

Vista システムドライブ:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup
XP    システムドライブ:\Documents and Settings\ユーザ名\スタート メニュー\プログラム\スタートアップ

クリップボード自動○○化

右クリックで渡せるファイル数の制限

関連付けファイル

鍵ファイルのフォーマット

• ファイル名規則
  PublicKeyyyyyMMddHHmmss.ted
  PrivateKeyyyyyMMddHHmmss.ted
  太字の部分は固定。間のyyyyMMddHHmmssは鍵を出力した年月日時分秒を表します。
  PublicKeyは、公開鍵です。個人鍵の場合は、このファイルだけをやり取りします。
  PrivateKeyは、秘密鍵です。
  固定部分以外は、一般的なファイルの命名ルールに従って書き換えても問題ないです。
  
  
• フォーマット
  ファイルは、暗号化されたテキストになっています。従って全文コピペして、WEB等で公開することもできます。
  この鍵テキストから鍵ファイルを作成する場合は、上記ルールのファイル名で１行になるようにして保存してください。

統合アーカイバ

• アーカイバ名
  DLLファイル名のことをさしています。
  7ZIPの場合は、7-zip32.dllの7-zip32となります。
• API名
  API名は、基本的にはアーカイバ名と同様、.dllより左の部分が該当しますが、ものによってはそうとも限らないため
  API仕様書を確認します。
  例：7Zipの場合  ダウンロードパッケージを展開すると7-zipAPI.txtというAPI仕様書があります。
  以下テキストの抜粋ですが、最初のほうに

  --------------------------------------------------------------------------------
  int WINAPI SevenZip(const HWND _hwnd, LPCSTR _szCmdLine,
                      LPSTR _szOutput, const DWORD _dwSize)
  --------------------------------------------------------------------------------
  

  という記述があり、ここのSevenZipという部分がAPI名となっています。
  他のアーカイバの場合も、基本的にAPI仕様書の記述は同じ(それゆえの統合アーカイバ)なので、該当部分がAPI名となります。
• 遅延バインディング
  本アプリでは、統合アーカイバを遅延バインディングで扱っているため
  アーカイバの入替え・追加・削除は、アプリケーションの再起動をしなくても行えます。
  環境設定は、必要に応じて変更してください。
  特に、削除した場合は、選択を解除・変更しないと障害の要因になります。
  なお、同梱の7Zipは、環境設定の一覧からは削除できないようにしていますが、実ファイルは削除できてしまうので
  取扱いはご注意ください。
• アーカイバの追加
  新たにアーカイバを追加する場合は、展開した場所のままで問題ないです。(アプリケーションのフォルダにコピーとか不要)
  追加時のファイルダイアログで、インストール場所を直接指定してください。